仮想通貨に係る税務の現状と課題とは?


https://www.pakutaso.com/20170731192post-12451.html

確定申告が大きな話題となった3月。その3月が、間もなく終わろうとしています。

今年の確定申告では、仮想通貨の税務が大きな話題になりました。仮想通貨元年とも呼ばれた2017年は、ビットコインの価格がく大きく変動し、全体的に値上がりしたので、これによって利益を得た人も多かったでしょう。億り人(おくりびと)なんて言われたりしましたね。そうなると、どうしても気になってくるのが「税金」です。
仮想通貨の値上がりが急激になり、その税務が話題になるなかで、昨年の後半には、国税庁から仮想通貨の税務上の取扱いに関する発表がありました。そのタイミングでは界隈で仮想通貨の税務に関するいろんな議論があり、トピックが飛び交いました。

また、今月は、国会で仮想通貨の税務に関する質疑が行われたようです。こういったこともあるので、改めて仮想通貨の税務、税制に関して、現状と今後の課題を記事にしてみたいと思います。

仮想通貨税制の現状

仮想通貨税制といっても、「仮想通貨税」という名の税があったり、「仮想通貨税法」という名の法律があったりするわけではなく、既にある税が、仮想通貨の取引や保有に関してかかってきます。
国税では、所得税、法人税、消費税、相続税・贈与税が、地方税では、個人住民税、法人住民税、事業税などが関係してきます。これは、他の取引や資産の保有に対してこれらの税が関係してくるのと同じです。
では、どのような場面で、どの税が関係してくるのか。これを、仮想通貨を手に入れたとき、仮想通貨を持っているとき、仮想通貨を手放したとき、に分けて考えてみます。

仮想通貨を手にいれたとき

仮想通貨を手に入れる方法はいくつかありますが、最初に思い浮かぶのは、お金(円)で仮想通貨を買うことによって手に入れる方法でしょう。それ以外にも、違う種類の仮想通貨と交換したり、ただでもらったりすることもあるでしょう。お金で何かを買うと、消費税がかかりますね。仮想通貨を買った場合はどうなるのか、というように、仮想通貨をお金で買った場合は消費税が関係してきそうです。
何かとの交換で、仮想通貨を手にいれたとき。イメージとしては、物々交換でしょうか。物々交換であってもやはり消費税が関係してくるほか、手放したものの値上がり益に対して所得税・法人税などが関係してきます。
仮想通貨をただでもらうということもあるでしょう。友達から送ってもらったり、親から子に送ったり、又は仮想通貨のフォークやエアドロップで手に入れたり。そうすると、贈与税など関係してきそうですね。原因が死亡による相続だと、相続税も関係してきます。

仮想通貨を持っているとき

仮想通貨を持っているだけでは、税金は関係してこないような気がしますが、そうでもないようです。仮想通貨の会計上の取扱いとして、期末の時価評価が論点になりましたし、一定の場合は仮想通貨の価値を時価で評価して損益を認識しないといけないようです。そうすると、法人税との関係を考えなければなりません。

仮想通貨を手放したとき

これが最も身近に感じるところではないでしょうか。仮想通貨を手放して円を手に入れる、いわゆる「売る」ことです。そうすると値上がり、値下がりがあり得ますので、所得税、法人税が関係するほか、消費税も考える必要があります。「売る」ではなく、単に送るだけであっても、一定の時価がある仮想通貨であれば、寄付についての税が関係することもあります。
このように、仮想通貨に関係する税制として、仮想通貨の移転・保有などいろんな場面でさまざまな税が関係してくることがわかります。
次回以降、場面ごと、税目ごとに、仮想通貨に関する税を細かく見ていきましょう。


平山 哲二


仮想通貨マニア。三度の飯よりも仮想通貨を考えることが好き。10年ほど前から金融商品や海外投資に興味を持ち、リサーチしていたところ、3年前にビットコインに出会う。それ以来、ビットコインやその他の仮想通貨に強く興味を持ち、税務などの観点から仮想通貨を研究している。

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