【都民ファーストの会の都議会議員が語るシリーズ・第1回】尾島紘平さん



日本政策学校のインターンの渡邉です。率直なイメージとして【都民ファーストの会の議員さん】というと、メディアの露出が少ないこともあり、【何をしているかわからない】という印象をお持ちの方も多いと思います。

そこで、今回は都民ファーストの会 東京都議会議員 尾島紘平さん(元練馬区議会議員)に普段の活動や昨年に取り組まれたことなどについてインタビューさせていただきました。

Q : 所属委員会を教えていただけますか?

財政委員会と都市計画審議会に所属しています。前年度は決算特別委員会の第二分科会、副委員長を務めさせていただきました。

Q : 都議会議員としてどのような活動をされていますか?

都議会では、公務あるいは公務に準ずることを行っていると思っていただけると良いです。

本会議や委員会などで質疑を行う準備をするために、東京都の職員とお互いにどういった課題認識があって、それをどう解決できるか、改善できるかといった意見交換をした上で質問に落とし込めるか、落とし込めない場合は時期を考え直したりします。

特に今まで東京都がやってきたことで、何かをやめたい・無駄を減らしたいという場合はハードルが高いです。現状の把握からはじめて、このまま続けていくとどうなっていきますか、といった話をしています。

Q : 都議会における都民ファーストの会の存在意義とは?

都民ファーストの会と他の政党の違いは【チャレンジ】をするかどうか、ということです。都民は、前回の都議選、もっと言えば小池知事を選んだときから、これまでの構造を変えていくといったところに期待していると思います。

たとえば、昨年は財政委員会で昨年度は工業用水事業の見直しを行うことについて問題提起を行いました。この問題は工業用水事業を「現状のまま継続した場合、3年後に2200億円の設備更新費がかかる」ため、それを見直して事業者のフォローに切り替えるかというものでした。

私も以前は自民党の区議会議員だったので分かるのですが、一度始めた事業というのは様々なしがらみもあってやめようとは言いづらいものです。また、この事業については本音ベースでは東京都側も採算がかなり厳しいと思っていました。そこで、財務委員会に所属し、なおかつ見直し推進派であった私に問題を提起する役割が回ってきました。

地味な話ではありますが、このような問題提起をしていくことが、しがらみがない新しい会派には求められていると思います。都民ファーストの会としては、様々な利害関係者がいる中で、やるべきことの現実的な判断を行うために議会質問をしていくべきだと考えます。

Q : 都議会最大会派ならではの強みというものはありますか?

都民ファーストの会所属議員の志は高いと思います。委員会、本会議、代表質問などで誰がどのような役割分担で最終的な結論をどこにつなげるのか、ということが大事です。全員が地元に帰れば選挙区を持つ一国一城の主ですが、私は都議会の場ではどこまでもいってもチーム戦だと思っています。知事に対して、前向きな政策提案や提言をしていくべきですね。文句を言うだけが議員の仕事ではないと思っています。

また、他の政党であっても公明党の皆さんからは、LGBT関連や女性政策について拝聴すべき提案を頂くこともあります。真に都民のためになることであれば、どの政党・どの会派であっても、連携し進めていくことも必要だと思います。

Q : 小池知事に対する印象はどうでしょうか?

私はこれまでずっと一緒にいるので(笑)。ただ、政治家としてどこが一番すごいなと思っているかというと【私利私欲がないこと】ですね。自分というものを持っていて「私がこうしたいからこうなのよ」だったり、好き嫌いはありますけれども、私腹を肥やそうとか自分の立場が危うくなったからなにかをやめようということは、ないです。

私が見ていて心配になるくらいに、先陣をきって進んでいかれるので。勿論、全体を十分見通されていますけど、御自身から火中の栗を拾いにいくような(笑)。一身を投ずる覚悟というか、崖から飛び降りると小池知事もおっしゃられていましたけど、そういうところはありますね。どういう評価をされるかは別としても【大義は常に持っておられます】。

Q : 今後 一番力を入れてやっていきたいこととは?

統治機構改革、ずばり都区制度改革ですね。東京都は【23区は自分たちの下にある】という意識があまりにも強すぎます。23区は統一的に発展していくべきものだから東京都が全体的に面倒を見ていく、という考え方はおかしいと思います。財政調整制度(注・東京都が23区間での予算の過不足を調整する制度)もそうです。これがある限りは「各区が独立性をもって行政を行っている」というようには言えないと思います。

既に児童相談所に関しては区に権限を委譲されました。次に移せそうなものは【都市計画決定権の一部】です。都市計画決定権を移すことで都市計画税も移管されるため、権限と一緒に財源を移すことになります。

例えば現在は、街づくりでこの辺を開発しましょうとなった場合に、23区側は自由に決めることができません。区側からの提案というプロセスは一応とっていますが、その前の段階で都から「どうですか」と投げかけられています。区で審議したという形式はありますが、私が委員を務めています都市計画審議会で「これで決まりました。これでやってください」となります。このプロセスを逆にしたいです。

地区計画は東京都が許可しないとできないため、現場のことはわからないまま、区からみれば、「地域事情が反映されていない」ということになります。区側も東京都がドライに決めていることを良いことに「東京都が決めたことなので」と言い訳しています。

このように都市開発が自由にできないことで、財政調整制度から抜けだせないために負のスパイラルが生じています。財政調整制度は、区が頑張って緊縮財政を行ったり、節約をして浮いたお金を基金積みましたとなっても、減った分だけ財調が減るわけです。

都区制度改革の肝は【いかに基礎自治体に自立的に責任と権限・財源を持たせるか】ですが、それができていないのが現状です。これを変える必要があります。

Q : 都市計画決定権を都が持っていると 自分の選挙区外の計画にも影響を及ぼすことは可能なのでしょうか?

及ぼすことはできると思います。都市開発、もっと言えば、都市計画審議会委員や財政委員会委員といった大枠を握っているようなところは、これまでベテランの議員が務めることが多かったと聞いています。

これまでは「都市計画審議会委員です」と名刺を出すだけでチヤホヤされるような時代もあったと聞いています。

現在では議論もオープンにしていますし、都職員を呼んで「こういうことはどうなってますか」と確認するのも全てメモで残すようになっています。こういったことは元々やっていたかもしれませんが、小池知事になってからは更に強化されています。少なくとも、水面下の調整みたいなものは、かなりしづらくなっています。

Q : 尾島さんが議員として大切にされていることはありますか?

私が特に大切にしていることは【もっと地元をまわる】ということです。他の新人議員に話を聞いていくと【政策を立案することの重要性】【今まで出した公約を実行していくこと】といったことが多いと感じています。

しかし、【いかに都民の声を聴いてくるか】ということは都議会議員としてやるべきことです。私達は都民の代表であるとともに、各選挙区を代表して地元の課題解決を東京都に連携して行っていくかということも極めて重要です。いかにそういった話を都民や地元から聞いてこれるか、都民や地元の声を都政に反映できるかです。

来年の統一地方選挙は肝になると考えています。東京都が進める政策というのは、基本的には、区や市町村で落とし込んでください、という前提で予算を用意しています。子育て政策などを充実させるためにも、東京都と基礎自治体の円滑な関係が重要です。地元を歩いて情報を持っていく人達と戦略を立てる人達と役割分担はありますが、現場にあたる仕事は都議会議員だからできる仕事だと思います。


尾島紘平
尾島紘平

東京都議会議員
都民ファーストの会所属、練馬区を中心に活動する東京都議会議員。29歳。早稲田大学政治経済学部卒業。衆議院議員小池百合子秘書を経て、練馬区議会議員。平成29年東京都議会議員選挙(練馬区選挙区)初当選。「新しい」「正しい」「わかりやすい」政治を目指します。

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