スポーツ現場のリアル・第4回 本田圭佑という男(その1)


【出典】筆者撮影

ワールドカップの日本代表メンバー23名が本日、発表されました。
みなさんの反応はどうでしたか?

個人的には、あまりかわりばえのないメンバーという感じです。ハリルホジッチさんの代表とはずいぶん変わってしまいました。

たしかに、4年前のメンバーに戻った、いや8年前?・・・という印象を持つ人も多いでしょう。しかし、海外で活躍、実績を残してきた選手が多いことも事実です。フレッシュさはないですが、経験があり、手堅い印象です。イングランドのレスター、ドイツのドルトムント、スペインのエイバル、、、世界のトップレベルで今年も試合に出て結果をのこしてきたことも確かですから。

ついに、プラチナ世代がやってきた!

しかし、大変期待できることとして、ついに日本サッカー界待望の「プラチナ世代」が台頭してきつつあることです。

少年時代は、ブラジル代表のネイマール(パリSG)、コウチーニョ(バルセロナ)よりも上という評価を得ていたこの世代が遂に、世界に羽ばたくチャンスが来た~(^^)と思っています。
昌子さん(鹿島)、遠藤さん(浦和)、大島さん(川崎)、柴崎さん(ヘタフェ)、武藤さん(マインツ)、この世代の「筆頭」宇佐美さん(デュッセルドルフ)・・・・まさに「タレント」「宝石」、いや「プラチナ」です。

長岡京市がうんだ宇佐美さんの凄さは
17歳以下世界大会での衝撃
となりましたが、バイエルンでの挫折以来苦労を重ね、ようやく日本の主力に定着しました。

ただし、世の中の風潮はというと、色々な批判が噴出しています。サプライズがない!お気に入りの選手がいない!中島がいない!若手がいない!スポンサーや協会は・・・・という感想ならまだしも、「忖度ジャパン」、「年功序列ジャパン」、「俺達のサッカージャパン」、、、、、といったマイナスのレッテル、ラベリングも見られます。

中でも本田圭佑さんの選出は議論を呼びました。メキシコのクラブチームで復活していたとはいえ、その前に所属していたACミランではレギュラーではなく。代表からも遠ざかっていました。予選では活躍しているとは言えません。

代表の顔ゆえ、目立つスターゆえ、あれだけCMに出ていれば、批判を受けるのは仕方ないことかもしれません。

5月14日に放映されたテレビ番組、NHK放映の「プロフェッショナル 仕事の流儀 ラスト・ミッション 本田圭佑のすべて」では、欧州遠征での「ラストチャンス」のアピールに失敗して、ハリルホジッチ監督のチームからの落選を予感していたような表情・雰囲気を漂わせていました。しかし、ハリルホジッチさん解任を機に復権した形です。.

8年前の南アフリカワールドカップで活躍し、日本代表の顔として長くいた男です。ビッグマウス、男の中の男、「本田△(さんかっけー)」など毀誉褒貶がある男の行動を貫く、駆動するもの、「ルール」は何なのかを見てみようと思います。

プロフェッショナル=ケイスケ・ホンダ

どういう男なのでしょうか。

彼を星稜高校2年時からウオッチしてきた人間として、サッカー選手というより人間として。そのスケール、人間性、行動力、言動は大変興味深いです。

その番組で言っていた言葉が

プロフェッショナル=ケイスケ・ホンダ

という言葉です。

本当に恐ろしい男です。自分で高い目標を立て、公言し、そのための努力は惜しまないからです。そして、相当の成功をおさめてきました。

さらに、ガンバジュニアユースで試合に出れないときからリーダーシップを発揮し、星稜高校1年では、監督目線でプレーしていたそうです。

まさに、監督より監督らしい。

「まあ、やっていることはみんなとあまり変わらないけどね。結局、みんなが嫌がることを我慢してできるかどうかなんですよ。俺はスーパーマンでもなんでdもない。みんなが嫌がることをやれるし、夢のためにやりたいことを我慢できる。それを本当に徹底していて、(中略)、その結果が差に出たりするのです」(ナンバー、2011年8月号)

この言葉の奥深さを知るとどうでしょう。地道な積み重ねこそ勝利への道だということでしょうか。

わかるように、かなりストイックな人間です。まさに、プロフェッショナリズムの塊です。

想定外のことも起こりうると予測し、人生に安定はないと思い、客観視するために常にまわりから厳しい意見を求め、目標を決めてそれに向かって努力することを繰り返し、挫折も挫折と思わず、最終的に成功すればいいと考え、大きな挫折を乗り越えるために「自分と闘って」生きてきました、

彼は、そんな人間なのです。

10のルール

彼には10のルールがあるそうです。

1 他の誰からも支配を受けないこと
2 オープンで素直であること
3 自分の言葉と行動に責任を持つこと
4 悪いルールは壊し、より良いルールを創ること
5 自分に厳しく、人に必要とされる長所を磨き続けること
6 与え続けるためには勝ち続けること
7 人が本当に困っているときは、損得を考えずに助けること
8 何事においても理想を追求することを諦めないこと
9 常に謙虚に常に挑戦者であること
10 人を喜ばせるでは足りない。感動させること

【出典】football zone記事「本田圭佑が明かす「10の行動規範」に反響 「1日の質に革命が起こる」と自負」

こういったものを原則にして生きてきた男なのです。人生に真剣に向き合ってきましたことがわかりますよね。自分に厳しくという言葉は彼の生育環境にあると思いますが、彼を駆動し続けてきました。

【出典】筆者撮影

彼は番組でこうも言いました。

「敵は自分」
「妥協という敵が日々襲い掛かってくる」

このことの意味は重いです。人間の弱さに真剣に向き合って、自分と闘ってきたのです。摂津で生を受けた男は、名門のガンバJrユースにいき、家長昭博さん(元日本代表、川崎所属)に出会い、その同年代NO1のエリートとは対照的に陰に隠れ、ガンバユースに上がれることなく、金沢の星稜へ・・・・。そこからの巻き返しはここでいうこともないでしょう。

よく「メンタル」が評価されている選手ですが、その精神力の強さが逃げない、負けない気持ちにあることがわかるでしょう。

プロとしては平凡な才能と自他ともに認めるところです。その努力とメンタルで日本サッカー史を代表する選手に上り詰めたことを体現してきました。

さらに、日本国民に「ワールドカップ優勝を約束した」そうで、「追い込まれれば追い込まれるほど力を発揮します」といったそう。それが本田圭佑ということでしょう。

今回のワールドカップで活躍してもらいたいです。その「立身出世の物語」を同時代人として味わいたいものであります。その人生を見るだけで面白いですから。

永遠のビッグマウス(彼自身はほんまにやれることをいっているとのこと)、日本社会を明るくして欲しいと思うのは私だけでしょうか。


西村健
西村健

人材育成コンサルタント、オムニメディア代表、NPO法人日本公共利益研究所(JIPII:ジピー)代表、一般社団法人日本経営協会講師、未来学者。
慶應義塾大学院修了後、アクセンチュア入社。 その後、日本能率協会コンサルティングで経営・業務改革、人材育成、能力開発を支援してきた。独立後、人事評価制度構築・運用、キャリアカウンセリングなどのコンサルタントとして活動中。最近はプレゼンテーション向上、モチベーション施策などに注力。

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