【第4回・ポリテック最前線】PoliPoliとは税金ビジネスからスタートアップへのイノベーション


新宿区議会議員の伊藤陽平です。今回の記事では、ポリテックスタートアップのPoliPoliをご紹介させていただきます。
これまで政治に関するITサービス自体は存在しましたが、多くは広告事業や受託事業などを主な収益源としていました。政治家を相手に売上を出す場合、その原資は税金であることも多いです。
これまでマネタイズが困難とされてきたポリテック業界に一石を投じたのがPoliPoliです。政治が抱える課題に対して、トークンエコノミーの仕組みを用いることで解決して、新たなビジネスチャンスを切りひらきます。
今回は、F Ventureからの資金調達、NEMブロックチェーンを用いた開発などで注目を集めるPoliPoliの伊藤和真氏にインタビューをさせていただきました。

PoliPoliホームページ
https://polipoli.work/

企画書
https://drive.google.com/file/d/1mNp5fryEAe3iZlgZ5kItYtRzO35IAKjC/view

伊藤(陽) PoliPoliを立ち上げたきっかけを教えてください。

伊藤(和) 大学に入った頃から、俳句が好きでした。しかし投稿する場がなく、俳句を投稿できるSNSアプリを作りました。次第にユーザー数が増えていき、今でもApp Storeで「俳句」と検索すると一番上に出てきます。俳句アプリを通して、新しいものを作ることのおもしろさを感じることができたことが、起業につながっています。
また、ベンチャー業界のことを知りたくて、F Ventureでインターンをはじめました。福岡発のベンチャーキャピタルですが、実は半分くらいは東京に投資しています。東京スタッフは私しかいません。投資先を見つける過程で、ベンチャーに対する理解が深まりました。
起業を意識しだしたときから、社会的課題について考えるようになりました。調べていくうちに、政治の分野で特にそれが多いと感じるようになりました。海外ではポリテックスタートアップが存在し、数十億もの資金調達を実施した事例もあります。日本でもポリテックに挑戦したいと考えるようになりました。

伊藤(陽) 私自身、政治の現場に身を置き、課題の多さに驚きました。一方で、政治業界は閉鎖的で、中に入らなければ見えない課題もあります。どのように政治への理解を深めたのでしょうか。

伊藤(和) 政治への理解を深めるために、まずは慶応SFCの教授や政治関係者に連絡を取りました。その中で、ある方が実際にお会いしてくれることになりました。そこで、政治の世界で実際に経験しなければわからないこともあるとアドバイスをいただき、政治家事務所をご紹介いただきました。
事務所に入ってからは、政治家のSNSや動画配信に携わりました。アナログなコミュニケーションの良さも感じることができました。しかし、そこではアナログが99に対してネットは1程度しかリソースを投じていませんでした。ネット戦略に力を入れないことは、損失だと感じました。

【出典】伊藤(和)氏、筆者撮影

伊藤(陽) 実際に事務所へ入られたことは、正しい判断ですね。現場ではどのような課題を見つけましたか。

伊藤(和) まず、TwitterやFacebookなど政治家の情報発信自体が大変だという点です。
そして、政治家からの情報発信が不十分であることは、スマホ世代が選挙の際に適切な情報を取得できないことを意味します。
そこで、プラットフォームとなるアプリの必要性を感じました。すでに政治に関するコミュニティは存在しますが、情報が偏っていたり荒れていることが多いです。そこで、トークンエコノミーの仕組みを用いて、良い投稿を評価することによって、荒れないコミュニティをつくろうと考えました。

ベンチャー界隈からは儲からないからやめておけと言われましたが、市川市長選挙に合わせてアプリをリリースしてみました。政治家さんの情報が載っていて質問ができるアプリですが、ダウンロードが1000を超えて、ニーズがあることを確信しました。

伊藤(陽) 確かに、炎上してしまうこともあり、私も情報発信では苦労しています(笑)トークンエコノミーによるインセンティブ設計は、大きなブレークスルーだと感じました。これなら、税金に依存せずスタートアップとして事業を展開できると思います。トークンエコノミーについて、もう少し詳しく教えていただけます。

伊藤(和) 多くの方は政治に対してあまりお金を出しませんが、実はある程度のコミットはしています。
トークンエコノミーにはコミュニティという側面があります。実は、他のトークンエコノミー関連のサービス以上に、政治と相性が良いことに気がつきました。他のトークンエコノミー関連サービスは、市場が確立しておらず新しすぎる場合があります。例えば、メディアから投げ銭するというサービスがあります。実はその投げ銭文化自体が新しすぎるのです。しかし、政治献金はすでに数百億円もの市場があります。これをリプレイスすることで、さらに良いものにすることができると考えました。
また、トークンの需要をつくることが必須となりますが、PoliPoliの場合、トークンは政治家への個人献金など、需要を生み出す仕組みがつくれます。

伊藤(陽) 素晴らしいサービスなので、ぜひ利用してみたいです。例えば、2019年の統一地方選までに利用することは可能でしょうか。

伊藤(和) どの機能まで実装できるかはわかりませんが、統一選ではご利用いただけます。まずは、β版を公開します。政治家の情報やトークルームの機能を実装する予定です。そして、年内にトークン(ポイント)を配布し、巻き込む人を増やします。有権者が判断できるよう、政策カードや議会での提言内容なども閲覧できるようにします。

伊藤(陽) 地方議員としてもありがたいです。確かに、政策を掲げるだけではなく、経過を追うことは大切です。PoliPoli初の政治家が生まれることを期待しています。ありがとうございました。

伊藤(和) ありがとうございました。


伊藤陽平
伊藤陽平

新宿区議会議員
30歳最年少の新宿区議会議員。立教大学経済学部経済政策学科卒業。大学在学中にIT企業を設立し、代表取締役に就任。Webアプリケーションの開発やWebマーケティング事業を展開。 ブロガー議員として365日年中無休でブログを更新し、多数のメディアへ寄稿する。また、日本初のAI議員として機械学習を議会活動で活用している。

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