【第5回・ポリテック最前線】統一地方選挙ネット選挙で当選率アップ〜SNS編〜



新宿区議会議員の伊藤陽平です。今回のテーマは、ポリテックの中でも特に重要なネット選挙(ネット政治活動を含む)です。これまでも、政治に関するメディアや有権者や候補者とのマッチングなど、ITを活用した政治サービスの数は増加傾向にあります。しかし、IT企業の取り組みのみならず、政治家が動くことも同じくらい必要です。ネットから政治家が生まれることは、ポリテックにとって最も大きなインパクトです。特に基礎自治体の選挙とは相性が抜群で、統一地方選の結果にも影響を与えます。

地方議員の情報発信はブルーオーシャンで得票にもつながる

2013年にネット選挙が解禁されて、5年が経過しましたが、いまだにネットを活用している地方議員はごく一部です。その理由は、ネット選挙で成果がでないからに他なりません。
しかし。本当にネット選挙は効果がないのでしょうか。ECサイトで物が売れる時代ですが、選挙の場合にも、リアルで一度もお会いしたことがない方から、一票を投じていただいたことがあります。

私は自身の選挙を通じて、ネットにも一定の効果があることを実感しましたが、このオンライン経由でのつながりを増やすことができれば、ネットのみで当選できる可能性もあります。
まず、最初にすべきことは何でしょうか。それは、SNSやブログのアカウントを開設することです。
先ほどご説明したように、ネットを活用している議員がいない自治体が多いため、基本的には競争することなく最初に手を挙げるだけでネットに一番強い議員になれます。
さらに、Amazon等に象徴されるように、ITの場合はトップランナーに利益が集中します。
これはネット選挙においても同じことが言えます。さらに、後発者が先行者に追いつくことは難しいこともあり、すぐに手を挙げることをオススメします。
特にデジタルネイティブな若手の議員とは相性が良いです。お済みでない方は、アカウントを開設しましょう。

SNSはオンライン版のドブ板

ドブ板とは、足を使った支援者まわりのことです。かつて、民家を訪問する際にドブを塞ぐ板を渡っていたことが由来です。
SNSでの情報発信は、支援者まわりの要素を含んでいます。有権者の投稿から、街の暮らしを垣間見ることができます。また、SNSを通じてご相談をいただくこともありますが、オンライン上の事務所的な機能も果たします。

SNSのコミュニケーションもリアルと同じで、読まれる記事や写真をアップしなければなりません。もちろん、政策の話が一切ない議員は何をしているのかわかりませんが、時々趣味やご飯など誰もが親しみやすい話題で投稿することも大切です。

さらに、投稿するテーマの多様さも大切になります。教育に関心のある方もいらっしゃれば、福祉に問題意識をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
すべての投稿が読まれることはありませんし、目に留まる投稿は人によって異なるため、多様なテーマで投稿することが大切です。有権者は議員が思っている以上に街のことに関心があり、意外なところで投稿が読まれているものです。

さらに、SNSを活用することで、有権者へプッシュ型の情報発信ができることも魅力があります。SNSは規制が厳しいメールに比べて選挙でも自由に活用できますし、多くの場合費用は無料です。
選挙の直前だけSNSをはじめても受け入れられないため、今のうちからSNSを活用した情報発信に慣れておく必要があります。

また、最近ではInstagramへの投稿もはじめました。確かに写真中心のSNSでは、政治家という議論が前提の仕事には向いていないかもしれません。しかし、まだ数は多くありませんが、若い女性を中心にInstagramでしかつながれない有権者ともコミュニケーションを取れるようになりました。

そして、基礎自治体の選挙と相性が良い理由があります。SNSがコミュニティという性質を持っていること、そして国政や都道府県議会選挙と比べて、得票数が少なくても当選可能だからです。
新宿区議選の場合、およそ1,500票が当落ラインです。先日の葛飾区議選は1票差で当落が分かれましたが、基礎自治体の選挙の票は重いです。
すべての票をオンラインで賄うことが厳しい場合でも、数十名程度の小さなオンラインコミュニティでも、当落に影響を与えることにはなります。

SNSは確実に効果があるため、ネット選挙にとって必須です。

次回は、ブログの活用法についてお伝えします。


伊藤陽平
伊藤陽平

新宿区議会議員
30歳最年少の新宿区議会議員。立教大学経済学部経済政策学科卒業。大学在学中にIT企業を設立し、代表取締役に就任。Webアプリケーションの開発やWebマーケティング事業を展開。 ブロガー議員として365日年中無休でブログを更新し、多数のメディアへ寄稿する。また、日本初のAI議員として機械学習を議会活動で活用している。

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