小学校に冷房は必要か?


熱帯夜、酷暑、熱中症・・・・

なんでこんなに暑いのか?
やっぱり温暖化?
今年は特別なのか?

消防庁管内では過去5年間(各年6月から9月)で20,593人が熱中症(疑いを含む)により救急搬送されている。平成27年は4,702人であるが、この数値を超えることが想定されている。注意が必要なのは、気温が高くなくても湿度が高いと熱中症で救急搬送されてしまうことだ。

気象庁のデータ(7月)によると東京、日平均気温の月平均値(℃)は

1918年:26.0
【50年前】1968年:24.7
【10年前】2008年:27.0
【1年前】2016年:25.4
【2年前】2017年:27.3
【今年】2018年:28.1 *途中

という状況である。まー暑いという体感は確かなのだ。

豊田市の悲しい事故

この暑さが故の事故も起きている。
愛知県豊田市では、とても悲しい出来事がおきた。

梅坪小学校で熱中症で小1の児童が死亡。毎年恒例の虫捕りの校外学習に行き、公園で30分ほど虫捕りや遊具遊びをした後、教室に戻ってきて、その後、意識を失った。

いろんな因果関係があると思うので、何とも言えない。気になるのは、豊田市の対応を批判をする方が多いこと。なかでも「冷房がないのはどうか?」という批判である。

全国の公立小中学校の教室で冷房設置率は42%、
豊田市のある愛知県は28%

とのこと。

この事故を受けて、豊田市では小学校の教室のエアコン設置工事を前倒しで進める方針について定例記者会見で太田稔彦市長が方針を表明したようだ。

しかし、
・冷房が必要な期間は1か月~最大見積っても2か月の期間しかない
・冷房設置には結構なコストがかかる
・(日本の教育スタイル的には)我慢することの意味を教える効果もある
という点で、設置が進まないことを批判するのはどうかと思う。

「わずかな日数のために貴重な税金を優先的に使うべきではない」と判断すること(杉並区、山田区長)を「何考えているのか!」「子どものために!」とか感情的に批判するのもいいけど、冷静でいたいもの。

個人的な意見としては何とも言えない。

日本国の取組?

そうした取組とは別次元で話題になった出来事もある。

日本国の安倍首相は新国立競技場の整備計画の見直しにおいて、冷暖房設備のカットを指示し、旧計画から1101億円もの削減を測ったそうだ。

正直のところ、詳細を知ったうえでないと、わからない。
しかし、
・そもそも整備計画の仕様が過剰ではないか?
・運動場の冷房がどこにいるのか?
という疑問のほうが先行してしまう。

そんなことより、こんな暑さで東京五輪を行えるのかということだ。マラソンは時間を変更するらしい。ワールドカップサッカーのカタール大会のように時期すらも変えて欲しいものだ。

冷房による学習効果?

さて話を戻して学校における冷房の意味。
そもそも冷房があると理解力が増すという調査もあったりする。

・集中度が高まる
・授業への反応がよくなる
・休憩時間からの切り替えが早くなる

当たり前のことだ。暑くて勉強する気も起きないのだから。
ぐだーとなるのが子どもの行動としては自然。

なのに勉強を強いるのはどうか。

そもそもこんな尋常じゃない温度・湿度の場合、休みにしてしまえと思うのだ。休校するという選択もあってもよいと思う。冬休みを減らせばいいじゃん、というだけの話。

「働き方改革」とはそういうことではないのだろうか?
冷房をどうするかを考えるのも大事だけど、働き方の意味を問うこと、そして、この暑さの原因を考えていくことのほうが大事な気がする。


西村健
西村健

人材育成コンサルタント、NPO法人日本公共利益研究所(JIPII:ジピー)代表、事業創造大学院大学 国際公共政策研究所 研究員・ディレクター、一般社団法人日本経営協会講師、未来学者。
慶應義塾大学院修了後、アクセンチュア入社。 その後、日本能率協会コンサルティングで経営・業務改革、人材育成、能力開発を支援してきた。独立後、人事評価制度構築・運用、キャリアカウンセリングなどのコンサルタントとして活動中。最近はプレゼンテーション向上、モチベーション施策などに注力。

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