改めて問いたい ~英語必修化は本当に必要か!?~


最近、わが子の教育についてよく考えるのですが、なかなか悩ましい問題があります。

はたして、わが子に英語を学ばせた方が良いのでしょうか。

こんなことを考えるようになったきっかけは、AI(人工知能)の進化。数年前の某検索サイトの翻訳はお世辞にも使えたものではありませんでしたが、近頃の翻訳・通訳技術の発達は目を見張るものがあるようです。最近日本でも投入されたAIスピーカーの音声認識能力もなかなかのものです。

そうなってくるとやはり疑問なのが、英語の勉強の必要性です。

おそらく今の子どもたちが大人になる頃には、ビジネスの現場でもAI翻訳が活躍していることでしょう。AIが翻訳してくれる時代がすぐそこまで来ているのに、わざわざ膨大な時間をかけて、しかも日本という英語を学ぶには極めて非効率な環境で苦労して学ぶことに、どれだけの意味があるのでしょうか。

もちろん、語学学習には異文化理解力を育てるという意義があります。子どもが「英語をもっと勉強したい」というのであれば、思う存分学ばせてあげたいと思います。反面、英語を嫌いになってしまうような学び方はさせたくはありません。

人生100年時代と言われる中、技術の進歩により環境変化のスピードは日増しに増大しています。これまでのように20歳ころまでは教育を受けて、65歳まで働いて、定年後は年金で余生を過ごすといったような人生設計は成り立たなくなってきました。

そこで最近注目されているのが「学び直し」です。一度社会人になった後も、一息ついて知識をアップデートしたり、自分の学んだことをアンラーン(白紙に戻す)して、新しいことを吸収したりすることの必要性が叫ばれています。

一生学び続けないといけないの?
ええ、そうなんです。
勉強が嫌いな人にとっては、ある意味地獄のような世の中ですね。

でも子どもたちはそんな時代を生きていくことになりそうです。

とすれば、最も大事なことは何でしょうか。

それはきっと、「今」の最先端の知識を身に着けることではないはずです。そのとき、そのときの変化に合わせて、学び続けることを厭わない、もっと言えば、自発的に学べる、学ぶことに喜びを感じるような資質の育成こそが、重要なのではないでしょうか。

翻って、英語必修化

日本の英語教育は、「学び続けよう」という気持ちを育成するものになっているでしょうか。

こんなことを言っていると、反論が聞こえてきそうです。

そんなこと言ったって、受験に必要じゃないか!

そのとおりです。日本で生きていこうと思ったら、受験があります。英語が重要科目であり続ける限り、嫌でも受験のために勉強しなくてはなりません。それが英語を嫌いな子どもを増やすことになるとしても。

でも私は敢えてそんな反論に真っ向から反論してみたいと思います。

だって、学ぶのが嫌いになったら、それこそ100年人生のリスクは増すばかりですから。

誤解しないでください。
英語を学ぶことが好きであれば、いくら学んだっていいと思います。
問題なのは、嫌になるまで半ば強制力で学ばせることです。

こんなこと言っていられるのも、子どもが小さいうちなのかもしれませんが、敢えて今の潮流に一石を投じてみたいと思います。

英語必修化

なんて言ってないで、親も子どもも一緒になって、何を学ぶべきか考えてみた方が良いかもしれません。おぼろげながら、その先に21世紀の教育の答えがあるような気がしてならないのです。


藤村慎也
藤村慎也

経営コンサルタント
人生100年時代、誰もがライフシフトを経験する世の中を見越し、フリーランス・複業者を中心としたプロフェッショナル・ネットワーク「インプロ・グループ」を立ち上げる。新たな時代のキャリア形成を支援しつつ、次世代の教育・人材育成にも携わっている(https://inprogroup.jp/)。前職では外資系コンサルティングファームにて、クロスボーダーM&A、新興国投資案件、インド・ニューデリー事務所駐在等を経験。 東京大学卒業、ハーバード大学行政大学院ケネディスクール修了(公共管理学修士)

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