スポーツ現場のリアル・第8回 イニエスタさんの経済効果!


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サッカー日本代表のワールドカップでの躍進後もサッカー界には好材料が目白押しである。なかでも、最も大きいニュースはJリーグ1部のヴィッセル神戸にスペイン代表のレジェンド、イニエスタさんが加入したこと。その経済効果は今シーズン99億2783万円に上るとのことだ。

しかし、私は100億を超えるとみている。

なぜそんなに凄いのか?

そもそもイニエスタさん、ぱっとみ、ふつうの34歳のスペイン人のお兄さんである。しかし、そのプレーの質は誰もが魅了されるのだ。

ボールに足が吸い付くドリブル
センスのあるパス
やわらかいトラップ
しなやかなかわし
そして、戦術眼

世界最高レベルの選手である。メッシも彼がいなければゴール数が減ったと言っても過言でもない。まさに至宝。

莫大な経済効果

【出典】ノエビアスタジアム。筆者撮影

宮本教授の試算では、「営業収益(売上高)は約38億6500万円。過去に著名選手がプロスポーツチームに入団した際の営業実績を参考に、2割(7億7300万円)の増収を見込んだ」そうだ。

そもそも、経済効果とは何か。ここで簡単に説明しよう。大きく分けて3つある。

(1)直接効果
①顧客増加にもとづく経済効果
②サポーターの飲食・飲食消費の増加による経済効果
③グッズの売り上げ増加の経済効果
④新聞・スポーツ新聞・雑誌の売り上げ増加分の経済効果
⑥放映権、宣伝広告収入の増加
⑦新規投資経済効果

(2)第1次波及効果
・原材料部門の拡大

(3)第2次波及効果
・関連企業の経営陣や従業員の所得増加がもたらす次の消費拡大

ということだ。基本は
・観客増加数→チケット販売額
・ベースラインの観客数→うち?%→グッズ購入額
・観客増加数→うち?%→グッズ購入額
この3つがメインになる。

ただ、イニエスタさんの場合、テレビやネットでの認知度などを加えると莫大になるだろう。全国放送でも普段、サッカーは取り上げられないことも多いが、スポーツの枠ではトップニュース扱いをされている。

さらに言うと、スポンサーの楽天関係も認知度アップで売り上げを世界的に増やすのではないかと思うと、経済効果は100億どころではない、いずれ正確に計測したい。

経済効果を1人のスターだけで生み出すのはなぜか?

ちなみにイニエスタさんは年俸約30億円の複数年契約である。地域に3倍以上の成果をもたらした。神戸市はホクホクだろう。

みんな、本物をみたいのだ。一流にお金を払うことでこんなにも影響がある。経済効果で算定できない付加価値も膨大していく。

・市民のコミュニケーションの活発化
・イニエスタを見れたという心の感動、記憶
・憧れの人との接触による幸福度向上
などなど。

さすがの楽天の三木谷さんであるとしか個人的には思えない。とぎすまされたプレーを見る、価値のあるコンテンツがいかに重要かを理解するべきだろう。


西村健
西村健

人材育成コンサルタント、オムニメディア代表、NPO法人日本公共利益研究所(JIPII:ジピー)代表、一般社団法人日本経営協会講師、未来学者。
慶應義塾大学院修了後、アクセンチュア入社。 その後、日本能率協会コンサルティングで経営・業務改革、人材育成、能力開発を支援してきた。独立後、人事評価制度構築・運用、キャリアカウンセリングなどのコンサルタントとして活動中。最近はプレゼンテーション向上、モチベーション施策などに注力。

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