<東京大改革の今:第18回>【KPIウオッチ】「移民」政策の本場、東京都はどうなっている?


入国管理法改正案(出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案)が、国会での焦点となっている。新たに2種類の在留資格を導入し、外国人の就労資格を拡大、法務省の出入国在留管理庁を設置しようとするもの。


【出典】首相官邸「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」資料より

日本に住むすべての外国人の数が247万人、外国人労働者数が128万人という中で、国連などの国際機関:1年以上外国で暮らす人はすべて移民に該当すると解釈しているが、その定義だと日本に住んでいる247万人の在留外国人はほぼ移民になってしまう。他方、日本の定義は「移民とは入国の時点で永住権を有するもの」であり、就労目的の在留資格による受け入れは移民には当たらないそうだ。

外国人労働者イン東京都

都道府県のデータを見てみよう。外国人人口(人口10万人当たり)(人)のデータでヒストグラムを書くと以下のようになる。

最大値: 2422.8  
最小値: 268.5  
平均値: 978.1
中央値: 814.9

ちなみに最大値は東京都。なので、平均値から見ても、圧倒的に東京都が多いことがわかる。
移民政策が直面する、いや既にそうなっているのが東京都の現実である。

差別の実態

移民社会になると、エスニシティ・コミュニティ化することが今回の法制化の影響として指摘されている。たしかにそうなる兆候も見られる。

東京は地域によって既に出身国グループの集住に特徴があるのだ。

そうした中、「平成28年度法務省委託調査研究事業「外国人住民調査報告書」の調査結果をみて驚愕した。

「外国人であることを理由に侮辱されるなど差別的なことを直接言われたことがある」とした人:「よくある」「たまにある」で合計29.8%
国別の上位3か国:イギリス(37.5%)、ロシア(36.6%)、タイ(36.2%)

ということである。しかも、見知らぬ人からいわれることも多いそうなのだ!
見知らぬ人から声をかけられませんよね。普通の日本人は・・・。このことを踏まえて、東京都の対応はどうなのか?

最後に、KPIウオッチ

筆者の現在実行中のKPIウオッチを適用してみよう。そうすると、東京都の関係する指標は・・・・・ないようだ。

別に指標が必要だとかということをいっているわけではない。現状把握ができているのかと不安に思っただけだ。都知事の記者会見でもテーマとして取り上げられていないようだ。

都政に期待したい。


西村健
西村健

人材育成コンサルタント、NPO法人日本公共利益研究所(JIPII:ジピー)代表、事業創造大学院大学 国際公共政策研究所 研究員・ディレクター、一般社団法人日本経営協会講師、未来学者。
慶應義塾大学院修了後、アクセンチュア入社。 その後、日本能率協会コンサルティングで経営・業務改革、人材育成、能力開発を支援してきた。独立後、人事評価制度構築・運用、キャリアカウンセリングなどのコンサルタントとして活動中。最近はプレゼンテーション向上、モチベーション施策などに注力。

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