ミット・ロムニー元大統領候補のトランプ大統領への年頭宣戦布告!


2019年新年早々ミット・ロムニー元共和党大統領候補者(現上院議員)がトランプ大統領に事実上の宣戦布告を行った。

ワシントン・ポストに投稿された”The president shapes the public character of the nation. Trump’s character falls short.”という記事であり、平たく言うと「トランプの政策と人事の一部を良いが、それ以上に品格に欠ける振る舞いが問題だ」というものだ。

実際の問題として、トランプ大統領の政策実現力は極めて高いため、低支持率に喘ぐ主な理由は大統領のキャラクターにある。筆者には外交・安全保障政策上の判断も妥当な部分が多いように感じるが、多くの有識者とされる人々が彼を批判するのは内容よりも言動に着目しているからだろう。トランプ大統領も感情的であるが、その批判者も感情的であることに変わりはない。

ロムニーがトランプ大統領に年明け早々、しかも共和党に対して敵対的なワシントン・ポストでトランプ批判を行った理由は、彼が2020年の共和党予備選挙に出馬することが確実視されていることが背景にある。ロムニーは、マサチューセッツ州知事として財政均衡を達成するとともにオバマケアの前身となる保険制度を導入し、なおかつ本人はモルモン教徒という保守派からは賛否が分かれる人物であるが、優れたビジネスキャリア、厳格な生活姿勢、州知事としての実績などが評価されている人物だ。

トランプ大統領はロムニーに対して批判的な保守派層に支えられた大統領であり、仮にロムニーが共和党予備選挙に出馬してきた場合両者の激戦は免れ得ないだろう。2019年の米国政局は早くも大荒れの予感を示している。


渡瀬 裕哉
渡瀬 裕哉

パシフィック・アライアンス総研所長
早稲田大学大学院公共経営研究科修了。トランプ大統領当選を世論調査・現地調査などを通じて的中させ、日系・外資系ファンド30社以上にトランプ政権の動向に関するポリティカルアナリシスを提供する国際情勢アナリストとして活躍。ワシントンD.Cで実施される完全非公開・招待制の全米共和党保守派のミーティングである水曜会出席者であり、テキサス州ダラスで行われた数万人規模の保守派集会FREEPACへの日本人唯一の来賓者。著書『トランプの黒幕 共和党保守派の正体』(祥伝社)は、Amazonカテゴリー「アメリカ」1位を獲得。主なメディア出演実績・テレビ朝日「ワイド!スクランブル」、雑誌「プレジデント」「ダイヤモンド」など。

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